FAQ: Bスポット療法/上咽頭擦過療法(EAT)について
Bスポット療法/上咽頭擦過療法(EAT)について、患者さんからご質問をいただくことがあります。
インターネット上では、上咽頭炎や関連症状について多くの情報が紹介されており、関心を持たれる方も少なくありません。
以下の内容は、本療法やそれを選択されている患者さん、ならびに実施されている医療機関を否定するものではありません。
咽頭には複数の扁桃組織が存在し、局所免疫に関与していると考えられています。
また、慢性的な炎症が免疫反応を介して全身に影響を及ぼす可能性がある「病巣扁桃感染症」という概念は、耳鼻咽喉科領域では古くから知られています。
代表的な例として、口蓋扁桃とIgA腎症などとの関連があり、現在ではIgA腎症に対する口蓋扁桃摘出術は、一定のエビデンスに基づいた治療選択肢の一つと位置づけられています。
Bスポット療法/上咽頭擦過療法(EAT)は、上咽頭に存在する扁桃組織の慢性炎症が、局所あるいは全身症状に関与する可能性があるという仮説に基づいた治療法とされています。一部では、さまざまな症状に対する効果が報告されており、症状の改善を実感されている患者さんがいらっしゃることも事実です。
一方で、特定の疾患や症状に対して標準的治療として位置づけるためには、有効性や適応、患者選択、治療手技の再現性、安全性などについて、さらなる臨床研究による検証が必要です。また、QOLや医療経済的側面についても、今後評価されるべき課題と考えられます。
以上の点を踏まえ、当院では現時点において、
Bスポット療法/上咽頭擦過療法(EAT)を診療として実施しておりません。
今後、十分な臨床研究により有効性や安全性が明らかになり、医学的に妥当な治療として位置づけられるようになった場合には、改めて検討する可能性があります。
